ロボットと趣味と自堕落と

ロボットの事なんか一言も書いてない

Ocufes@ニコニコ町会議in須坂に参加した事について

去る2014/7/19にドワンゴが主催する「ニコニコ町会議」なるイベントが長野県須坂市で開催され、そのイベントと併催して行われたOcufesというイベントにて出品(?)してきました。

Ocufesとは

経緯を書く前にとりあえずOcufesの概要的な何かを。
Ocufesとは、Oculus VR社が開発した没入型ヘッドマウントディスプレイを利用したアプリケーションをデベロッパーが作り、来場者にアプリケーションを体験させる会みたいなものです。(これであってるのかしら?)


出品の経緯

開催の1ヶ月前頃に長野県内でOcufesが開催される事を@takashiskiさん経由で知り、僕もOculus Riftを持っている事やAR/VRなどに大変興味を抱いている事などが有り、@yuujiiさんのお手伝いと言うことで立候補しました。
最初は特に出品する予定も無くただの手伝いのつもりだったのですが、いつの間にか@takashiskiさんと一緒に出品することになってました(ちなみにこの時開催1週間前)


やったこと

ARマーカー*1を使って現実世界に仮想の武器を作り、それをOVRvision*2を経由してOculus Riftで見るという感じのことをしました。
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ARマーカー(ID:22)
このアイディア自体はありふれた内容なので,技術的な事は僕が下手な説明をするよりも他の何処かいいかんじの人が説明してるHPを観たほうがいいと思うので割愛します。

僕らがやったのは下図のように棒の4面にARマーカーを貼り付けて実際に棒を振ることで擬似的に武器を振るってるようにする事です。
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イメージ
4面にマーカーを貼り付けることで手に持ってる棒を回転させて複数の武器を出現させることができます。
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実際にOVRvisionでみた状態


技術的ななにか

どのようにして実現したかという事を書こうとおもうけど、基本的に既に用意されているサンプルを少し改変した程度なのであまりまともなことは書けません。
OVRvisionのUnitySDKのサンプルにあるunity_ar_exampleをそのまま使いました。
このサンプルではマーカー上に白いcubeを出現させるやつだったので、そのcubeを武器にすげ替えることで実現しました。
また、ARマーカーについては@hecomiさんのブログを参考にして生成しました。
あとは上述したように棒の4面に貼り付けるためにダンボールをカットし、適当な棒*3に貼り付けました。


当日の反応

雨天にも関わらずたくさんの人が来ていて十数人が体験していった感じでした。
なんにせよ完成度が低かった*4ので、体験者の反応は割と微妙な感じだった。*5
ただ、数人は「これすごい!対戦とかのゲーム性があるともっといいかも!」と言った反応だったので、ひとまずは良いのかなぁと。


反省とか

今回の出品を通してかなりの問題点があったので、箇条書きにしてみました。

  1. 構想が固まるのが遅すぎた
  2. 2人で作る際に相互のビジョンに相違があった
  3. 完成が当日になってしまった
  4. ボランティアスタッフの方に説明ができてなかった
  5. 展示の時にいい感じの演出ができなかった
  6. 地味にクオリティが低い

それぞれの反省について

  1. とりかかったのが前日で、原因はそれまでに作ってたやつ*6が全然怖くなさ気だったため。これは最初の構想の段階で使えるデバイスとSDK周りを正確に把握できてれば回避できた可能性が高い。次回は最初から構想を深める必要がある。
  2. 話し合い不足が原因だった。@takashiskiさんが当日車を運転する事になっていた*7ので、先に休んでもらって、その間に僕が作業&ブラッシュアップをする予定だったが、お互いがこのアプリに対して違う捉え方をしていた。*8
    おそらくアプリの完成度重視か、演出重視かの違いも関わってくるとは思うけれど、ゲームやこういう体験には完成度・演出の両要素とも重要なので、ビジョン確認と同時に優先順位も決める必要が有りそう。*9
  3. 当日会場についた段階でα版程度だった。これは僕がUnityに全然慣れていないのもあるが、お互いのビジョンのズレというのもある。
  4. これは割と問題だった。当日僕が常にPCにつきっきりで作り直したりしてたので、ボランティアで来てくれた方にまともに説明出来なかったため、彼が体験者にする説明には一部誤りがあった。*10
    彼を責めるつもりは毛頭無いが、これを解決するには1〜3の事項が解決してようが居なかろうが必ず開始前にはちゃんと説明をしておく必要がある。
  5. これは僕の悪い癖である。なんだかんだ技術的なことを説明してもあまり理解できないかもしれないと思い面倒な説明を省いてしまうのだ。この原因はおそらく今回のアプリを「技術的な物」としてしか捉えておらず、エンターテインメント性を排除して考えてしまっていたからだ。
    来場者はエンターテインメントを求めて来ているので、もう少し世界観とか相手の驚きとかを考慮すべきだった。
    事前に文言とかを決めといたほうがいいのかな?
  6. 完成品はただARマーカーの紹介のようなものになってしまい、ゲーム性やエンタメ性が全くなかった。*11できれば対人戦とかモンスターを倒すとかのゲーム性が有ったほうがよかったなーと思う。

反省する点が多かったが、まとめると

開発エンジンに慣れたうえでもっと早くからちゃんと話しあって動いておけば解決できたね

ということだ。*12


全体を通した感想

以前からニコニコ技術部やOculus勢に憧れており、僕の中では「技術部タグ」をつけて動画サイトに投稿することはひとつのステータスになっており、ニコニコ町(超)会議やOcufesというのはそんな事をやってる人たちの作品に実際に触れることができる場だ。
そんな場に破れかぶれでも参加できたことはこの上なく素晴らしい経験で、大変貴重な経験ができたと考えておる。
これを一過性の体験で終わらせるのはあまりにも勿体無いので、これをきっかけにどんどん次の物を作っていきたいと思う。
また、今回は様々な人に助けてもらってなんとか完成に漕ぎつけた*13が、次回こそは一人で一からやってみたい。
もちろんそのためには技術的に向上させなきゃいけない事項が大量にあるが、焦らずやっていこうと思う。
最後に、お世話になった@takashiskiさんと@yuujiiさんにお礼を述べて締めたいと思う。
ありがとうございました。

*1:マーカーが置かれた現実をカメラを経由することで拡張情報を提示することを可能にするもの

*2:しのびや.comさんが開発したOculus Riftに装着出来るステレオカメラ

*3:今回使用したのは以前100均で購入したペンライト

*4:α版というのもおこがましい程度だった

*5:「おぉー…いいですね!」ぐらい

*6:ホラー?系

*7:僕が免許を持っていないため

*8:正確に言うと僕は「ARマーカーで武器を持つことができる体験」と考えており、@takashiskiさんは「ボロボロのただの棒をHMDを通して見ることでファンタジーな武器に変わる体験」という感じで捉えていた

*9:完成度と演出どちらにステ振りするかってことで

*10:僕も会場で彼の説明を聞いた時に違和感が有ったが、ある意味イメージしやすい説明だったのでスルーしてしまったのも問題

*11:人によってはそれでも面白かったようだが。

*12:多方面から「それが出来ればこんな苦労しない!」と言われそう…

*13:主に@takashiskiさんの足を引っ張ってただけだが…